お客様に施術中、まつげをよーく見ると自まつげとエクステの装着部分が、たまに白くなっていることないですか?
これはグルーの「白化現象」と呼ばれるものですが、なぜそのようなことが起こるのかをご説明致します。
また装着部分が白くなった場合にできる対処方法も合わせてご紹介させていただきますね。
目次
まつげエクステ グルーに含まれている成分を知ろう!
一般的に使われている、まつげエクステのグルーの主成分「シアノアクリレート」は工業用から医療用までに使われている成分です。
世間的に馴染のあるものでいうと、瞬間接着剤にも含まれているのですがシアノアクリレートには色んな種類があり、接着力に優れているものから刺激の少ないものまでと様々。
まつげエクステのグルーの主成分として、よく配合されているシアノアクリレートには、接着力に優れている「エチルシアノアクリレート」や低刺激の「ブチルシアノアクリレート」、最も刺激の少ない「エトキシエチルシアノアクリレート」の3種類になります。(メチルシアノアクリレートを主成分としたグルーは刺激が強すぎて、トラブルの元にもなりやすいので使っているサロンが少ないので除いています。)
まつげエクステのグルーには主成分のシアノアクリレートの他に、着色成分としてカーボンなどを、増粘成分としてアクリル樹脂などを配合しているものが多いです。
まつげエクステの装着したグルーが白くなるのはなぜ?
グルーは微量の水分に反応して硬化するのですが、グルーに配合されたカーボンなどの着色成分が分離した状態でグルーに水分が触れると接着部分が白くなることがあります。
原因として考えられるのは
・サロン内の湿度が高い。
・お客様が汗や涙を流している。
・前処理剤の水分が残っている。
・つけ替え時に使用したリムーバーが残っている。
・お客様のアイメイクを落とした時のクレンジングが残っている。
・グルーが乾いてない状態で、お客様が目を開けてしまった。
・劣化したグルーを使って施術した。
などが挙げられます。
まつげエクステ装着後に白化現象が起きた場合の対処方法
施術中に白化現象があった場合は、その部分だけポイントオフして付け替えるのが1番です。
その際、ポイントオフするエクステの下に綿棒を置きジェルリムーバーなどをマイクロ綿棒につけて、他のエクステにつかないように気をつけながらポイントオフしてくださいね。
しばらく放置した後、ツイーザーで白化現象が起きているエクステを外し、精製水を含んだ綿棒でしっかり拭きその後綿棒で乾拭きしましょう。
自まつげが元々多く他につける自まつげがたくさんある場合は、ポイントオフした自まつげは避けてつけた方が良いです。
ですが自まつげが少なく、ポイントオフした自まつげにつけないとデザイン的によくない場合は、自まつげに水分が残らないように、しっかりと乾拭きしてから装着してくださいね。
施術時間に余裕がない時や、つけ放題などのメニューでビッシリとエクステをつけポイントオフが難しいときに白化現象を見つけた場合は、まつげエクステ用のブラックコーティング剤でカバーすることができます。
白化現象で白くなっている箇所に、ブラックコーティング剤を塗るだけなのでとっても簡単なのですが、コーティング剤によってはコーティング剤のモチがあまり良くないものもあるので、ブラックコーティング剤でカバーする場合は安価な物ではなく、しっかりとした商材を使うようにしてくださいね。
白化現象が起こらないようにお客様に気をつけて欲しいこと
まつげエクステに使用しているグルーの表面は乾いていても、完全硬化(内側が乾くまで)するのに時間がかかりますよね。
ですので、完全硬化前にシャワーや入浴を避けていただくことはもちろんのこと、湿度の高い場所、汗をかくような激しい運動、(例えばホットヨガや岩盤浴など)は避けていただくようにきちんと説明するようにしましょう。
白化現象でクレームやお直しに繋がることもあり、お客様に不安な思いをさせないためにも、しっかりと説明できるように日頃からロープレをしておくと安心ですね。
まつげエクステの施術中に白化現象が起こらないようにするには
まずは施術環境を整えることと、劣化したグルーを使わないことが大切です。
まつげエクステに最適な室温は、23℃±2℃、湿度は50%±5%前後と言われています。
グルーはグループレートにこまめに出し、出す度にグルーノズルを拭き、グルー容器に入った空気を押し出してから蓋を閉めるようにしてグルーの劣化に注意しましょう。
テープワークが雑でテープが瞼の粘膜に当っていると涙が出やすくなるので、テープワーク後はしっかりとお客様に痛くないか確認をしてくださいね。
またアップテープで瞼を持ち上げすぎていると、目を閉じてもらっていても瞼が開いてしまっている場合があります。
瞼が開いているとグルーが沁みやすく涙が出やすくなるので、テープワーク後は瞼が開いていないかのぞきこんで確認をしてから施術をしましょう。