施術をする際にグルーをグループレートに出すと、開封した時より粘度が増してグルーがドロッとしていた経験はありませんか?
使用期限内のグルーなのになぜ?と思われる方はグルーの扱い方をもう一度見直しましょう。
グルーは劣化し古くなってしまうと、そのグルーは使い物になりません。
ですので、グルーが劣化しづらい環境を作ることも大切です。
ここではそんなグルーの劣化についてまとめています。
まつげエクステに使用するグルー
現在日本の多くのサロンでは、シアノアクリレートを主成分としたものが使われています。
このシアノアクリレートには種類があり、工業用や医療用、一般家庭用と幅広い分野で使われている成分です。
ちなみに一般家庭で馴染みがあるもので言うと瞬間接着剤。
揮発性で独特の臭いはありますが、瞬間的にピタッと接着されるのが魅力です。
だからといって、まつげエクステ用のグルーと瞬間接着剤では配合成分や配合量に違いがあり、まつげエクステには使えませんので、危険ですし絶対使用はしないでくださいね。
まつげエクステでは、エチルシアノアクリレートやブチルシアノアクリレート、エトキシエチルシアノアクリレートを主成分としたグルーがよく使われています。
グルーには、主成分の他に着色成分や増粘成分、安定成分などが配合されているものが多いのですが、最近では美容成分が配合されているものも販売されるようになってきました。
グルーの劣化とは?
まつげエクステに使われているグルーは、揮発成分が配合されているため、空気に触れることで劣化していきます。
また使用期限内であっても、グルーの使い方や保管方法、施術環境によってもグルーの劣化具合が変わってきます。
ですので使用期限内のグルーであっても、実は劣化していたなんてことも少なくありません。
こんなときはグルーを破棄しましょう。
・開封した時より明らかに粘度が増えドロドロになっている。
・きちんと振ってから出しているのに分離している。
・固まっている。
・いつもより接着が悪い。
などといった場合は、グルーが劣化している証拠ですのでそのグルーは破棄して新しいものを使用するようにしましょう。
絶対に勿体ないからといって、他のグルーと混ぜて使う行為や何かで薄めて使おうなどとはしないようにしてください。
劣化したグルーを使うとどうなるの?
まだ入っているし、やっぱり勿体ないからということで劣化したグルーを使用すると、ドロドロに粘度を増したグルーはとても扱いにくくなっています。
接着面がダマになりやすく、仮硬化にも時間がかかり中々思うような仕上がりにはなりません。
また仮硬化が上手くいかないと、隣にある自まつげやエクステとくっついてしまい、俗にいう絡まりになってしまう場合も。
そうなると絡まりを外すことに時間が取られ作業効率は落ち、施術にも時間がかかります。
もちろんそのようなグルーで施術したまつげエクステは、当然持続力も良くありません。
グルー劣化をなるべく防ぐためには
グルーの使用期限を守ることは絶対ですが、使用期限前にグルーが劣化して使えなくなるのは、なんだか勿体ないですよね。
そこで、グルーがなるべく劣化しないように気をつけるポイントがこちら。
・グルーは使う度にグルーノズルに付着したグルーを拭く。
(この際、毛羽立ちやすいもので拭くと繊維がこびりついて蓋が閉まりにくくなるので、キッチンペーパーなどの毛羽立ちにくいもので拭くようにしてください。)
・グルーノズルに入った空気は軽く押し出して、空気が中に入ったままにしない。
(グルー容器に空気が少しでも入っていると、グルー容器の中で劣化が始まります。)
・グルーの蓋にグルーが付着している場合は、そちらも綿棒などでキレイに拭き取る。
(蓋がキレイに閉まらないと、隙間から空気が入りやすくなります。)
・グルーは毎回しっかりと蓋を閉めて、なるべく空気に触れないように気をつける。
(グルーは空気に触れると劣化するためです。)
・施術中も高温多湿な場所を避け、立てて置く。
(グルーが高温多湿に弱いため。)
・長時間使わない場合は、乾燥材の入ったアルミ製の密閉袋に入れて冷蔵庫で立てて保管する。
(グルーが冷暗所を好むためと、グルーが流れ出ないようにするためです。)
慣れていない方には、少し面倒に思われるかと思いますが、ちょっとしたことでグルーの劣化をなるべく防ぐことができるので、ぜひ試してみて下さい。
まつげエクステの商材は丁寧に扱おう
グルーは鮮度を保つことがとても大切なので、毎回丁寧に扱う癖(使う度にノズルをきちんと拭き、蓋をしっかり閉めて横にしないなど)をつけておくのが良いでしょう。
これはグルーに限らず、ツイーザーを置く時やテープワーク時などの施術中にも気をつけて欲しいところでもあります。
お客様側は瞼を閉じているので、音にとても敏感です。
動作一つにしても丁寧にしなくては、雑な施術者と判断されやすくなるので注意してくださいね。